シングルファーザーになった離婚理由とその後の暮らし

シングルファーザーとしての生活は、大変なこともありますが、かけがえのない喜びにあふれています。
この記事では、私が離婚を決意した理由や親権を取った経緯、父子生活で直面した壁、そしてシングルファーザーになって見つけた新しい幸せについてお話しします。
これから同じ道を歩もうとしている方や、悩んでいるパパの背中を少しでも押せたら嬉しいです。
シングルファーザーになったきっかけと離婚理由

もともと私は子どもが好きで、娘が生まれてからも育児には積極的に関わっていました。
山登りや自然が好きだったこともあり、娘と一緒に出かける時間が多く、二人で過ごすことに違和感はありませんでした。
シングルファーザーになった経緯を詳しく紹介します。
夫婦関係のすれ違いと変化
娘が生まれてから、妻とは育児やお金の価値観で少しずつすれ違いが生じていきました。
お互いをリスペクトできなくなっていった頃、妻の身近な家族に不幸があったり、金銭面の問題が重なったりしました。
今思えば、そのとき私は十分に寄り添えず、妻は一人で抱え込んでしまったのだと思います。
やがて妻の娘への暴言が増え、それを私が強い口調で静止する場面も多くなり、夫婦の距離はさらに開いていきました。
離婚を決意した瞬間と父親としての覚悟
約2年間、状況を何とか変えようと我慢を続けましたが、心身ともに限界を迎え、最終的には私の方から離婚を切り出しました。
当時の気持ちは「子どもに申し訳ない」という思いが一番強かったです。
仲のいいパパとママに囲まれ、安心して暮らしてほしかったのに、それを叶えられなかった後悔が残りました。
それでも同時に、「この子に寂しい思いをさせてたまるか」という覚悟も芽生えました。
離婚を選んだ以上、父親として娘をしっかり支え、安心できる居場所をつくるのは自分の役目だと強く思ったのです。
娘の親権を取った理由
親権を取ったのは、当時の経済状況や娘との関係性を考えたとき、私のもとにいる方が娘は安心して生活できると判断したからです。
娘が日常を落ち着いて過ごせるように環境を整えることが、自分の役目だと思いました。
基本的には私が育てていきますが、娘が「ママにも会いたい」「ママの方がいい」と思えば、その気持ちを尊重しようと決めていました。
父親だからといって娘を外の世界から切り離すのではなく、本人が自分の気持ちを選べる余地を残しておくことが大切だと思ったのです。
親権を持つということは、父親としての責任を一身に背負う覚悟でもあります。
決して軽い選択ではありませんでしたが、「娘にとって一番安心できる場所をつくる」という強い思いが、私を支えていました。
はじめての父子生活で直面した壁
実際に父子だけの生活が始まると、想像以上に大変でした。
仕事と家事・育児の両立は思っていた以上にハードで、毎日が時間との戦い。
夕食を作りながら洗濯機を回し、寝かしつけたあとにようやく自分の時間…という生活が続きました。
娘の気持ちにどう寄り添えばいいか、ということにも悩みました。
母親と離れて暮らすことになった寂しさや不安を、どう受け止め、どう声をかければいいのか。正解がわからず、手探りの日々でした。
それでも、「父と娘、二人三脚で歩んでいる」という実感が私の支えになっていました。
シングルファーザーになって見つけた「新しい幸せ」

離婚は決して簡単な選択ではありませんでしたが、父子生活を続ける中で「この形だからこそ味わえる幸せ」があると感じるようになりました。
娘の成長を一番近くで見守れる喜び
娘の成長を誰よりも近くで見られることは、父親として最高の特権だと感じます。
送り迎えや食事作り、宿題を見るといった日常の小さな瞬間が、かけがえのない宝物になっています。
二人で築いた「チームのような関係」
協力しながら生活を重ねるうちに、親子という関係を超えた信頼感が生まれました。
ときには意見がぶつかることもありますが、話し合いながら乗り越えて、今ではチームのような関係性を築けています。
自分自身の成長と気づき
私自信も、料理や家事を一通りこなせるようになっただけでなく、感情を抑えて冷静に向き合う力も身につきました。
娘の成長に寄り添う中で、女性の体や心の変化について理解が深まり、父親として学び続ける大切さを実感しています。
思い出と支えの広がり
休日に一緒に出かけたり、ご飯を作ったりする時間が思い出として積み重なり、今ではかけがえのない財産です。
さらに、同じように頑張るシングルペアレンツとの出会いや、周囲からの支えに改めて感謝するようになりました。
シングルファーザーとして感じる社会の目や課題
父子家庭として生活を始めてから、想像していなかった壁や気づきがたくさんありました。
日常の小さな困りごとから、制度や周囲の視線に関わることまで、シングルファーザーならではの課題があります。
ここでは、私が実際に感じた社会の目や仕組みの課題についてお話しします。
離婚に対する空気
正直に言うと、離婚そのものに対して「話しにくい」「隠したい」と思わせる空気がまだ残っていると感じます。
しかし私は、別れることを前向きにとらえてもいいと考えています。
無理をして一緒にいることが必ずしも正解ではなく、それぞれが新しい人生を歩み、結果的に子どもにとっていい環境が整うこともあるからです。
親権は母親優先という現実
親権については今でも「母親が優先されるもの」という考え方が根強いと感じます
よほどの事情がない限り、父親が親権を得るのは難しいのが現実で、少し古い価値観のようにも思えます。
支援制度の地域格差
自治体によって、ひとり親家庭への支援制度には大きな差があります。
児童扶養手当や医療費助成、学童保育の利用条件など、地域ごとに受けられるサポートが異なるため、暮らしやすさも大きく変わります。
場合によっては、支援が手厚い自治体への引っ越しを検討することも現実的な選択肢になるほどです。
制度の差で子育てのしやすさが変わってしまうのは課題だと感じます。
悩んでいるパパへ届けたいメッセージ

同じようにシングルファーザーになった方、あるいはこれから離婚を考えている方に伝えたいのは、まず「離婚を恥じる必要はない」ということです。
無理して関係を続けるよりも、新しい形で家族を築いていく選択を前向きにとらえてほしいと思います。
もちろん、制度や環境にはまだ課題が多く、一人で抱え込んでしまいそうになることもあるでしょう。
そんなときこそ「一人で頑張らないこと」が大切です。
自治体の支援や、同じ立場の仲間、相談できる人を見つけると、思った以上に助けられる場面がたくさんあります。
父子家庭はまだ少数派かもしれませんが、その分、子どもと深く関われる時間や経験は、何にも代えがたい財産になります。
大変なこともありますが、そこには「新しい形の幸せ」が必ず待っています。
あなたとお子さんにとって、少しでも安心できる未来をつくるために、まずは一歩を踏み出してみてください。
飛び出す勇気と、冷静な準備が大切
一番大切なのは、子どもが安心できる環境を守ることです。
夫婦であっても、どうしても価値観や気持ちが合わないこともあります。
無理に一緒にいるよりも、思い切って環境を変えるほうが子どものためになる場合もあると感じています。
大切なのは、一人で抱え込まないこと。
家族や友人、行政などに相談するだけで気持ちは楽になり、冷静に次のステップを考えられるようになります。
離婚を決めるときは感情の勢いに任せず、養育費や面会交流の取り決め、公正証書の作成などをしっかり整えてから行動することが重要です。
落ち着いて準備をすることが、子どもと自分を守る大切な一歩になります。
まとめ
シングルファーザーになるまでには、たくさんの悩みや迷いがありました。
離婚や親権のこと、仕事と育児の両立、周りの目や制度の壁、どれも簡単ではありませんでしたが、乗り越えてきたからこそ今の生活があります。
大変なこともありますが、その分、娘の成長を一番近くで見られる喜びや、親子の絆が深まる瞬間をたくさん味わえます。
もし同じように悩んでいる方がいたら、「一人で抱え込まないでほしい」と伝えたいです。
相談できる人や制度を頼りながら、少しずつでも前に進めば、きっと自分たちに合った幸せな形が見えてきます。